人は短所が大好き『子どもコーチング-第5回

みかん流!子どもコーチングの極意[全6回]もくじ


第4回-みかん先生流「子どもへのコーチング技術」
前回から読まれることをお勧めします。
■短所は多すぎる?
「娘は短所ばかりなのですが、どうすればいいのでしょうか?」
と相談されたことがありました。その時、親御さんにあげてもらった娘さんの短所はざっとこんなものでした。
・いつも人より行動が遅い。
・何事にも飽きやすい。
・不平不満が多い。
全くいいところが見つからないのです・・・と漏らしていました。
でもそれは娘さんの長所じゃないですか!と提案したのは、
「いつも人に左右されずに行動できる。」
「偏ることなくに興味関心がある。」
「感情をしっかり伝えることができる。」
でした。先生それは<見方を変えただけ>じゃないですか!と笑われました。
そうなんですね、見方を変えただけなのです。でも性格の問題って見方の問題だとおもうのです。
■みんな短所がすき。
ある専門家が、教師たちが使う言葉を詳しく分析したときにそこに使われている言葉に愕然としたそうです。多くは否定的な言葉ばかりだったそうです。「~してはいけない。」「それは問題だ。」「ここが駄目だ。」とか。肯定的な言葉は殆どなかったとか・・・。
これは大変ショッキングな事実ですね。もちろんこれはすべての教師ではありません。
ただ僕たち大人もそうなんじゃないかと思うのです。みんないつの間にか、特に親しくなればなるほど否定的な部分を口にしてしまう。気に入らないことがあると指摘してしまう。ありますよね?
まぁそれはそれで人であるといえばそれまでですが、このような否定的な言葉にはコーチングの観点からすればかなり問題です。言葉ひとつひとつに注意を払うべきでしょう。
たとえば、その人を指摘する言葉の70%が否定的な言葉であったとします。するとその人の肯定する言葉は30%。その存在は30%が肯定で、70%が否定と映るわけです。このバロメーターを身体で表せば、すねの下からが肯定部分で、それより上は否定部分となります。要するに
「すねから上はすべて駄目!」
ってことです。まさか、そんなことはありませんよね?
これは苦労して育てたわが子に対してとんでもない評価ですよ。でも、そうわかってはいても私たちはどうしても欠点や問題点に目が行ってしまう。そこに意識が集まり、それを口にしてしまう。それを聞く子どもはやはりそれが自分への評価(=価値)になってしまうのです。こういった事態は変えたいですよね。
■長所探しのトレーニング
そこで今回ご紹介するのは、これは僕がよく一人で実施するコーチングトレーニングです。とても簡単なのでいいですよ。
あなたの身の回りには社会的イメージがよくない人っていますよね?芸能人とか政治家とか。
なぜ、彼らがよくないイメージか?それはマスコミが発信する情報そのものの存在が大きいと思います。
でも考えてみてください。
マスコミに叩かれている有名人だって、一日中マスコミから騒がれるようなことをやっているでしょうか?まさか、やっているわけありません。マスコミがとりあげないだけで、本当は知らないところで良いこともやっているはずです。
そこでトレーニング方法です。
そんな彼らの「いいところ」を記者になったつもりであげていくのです。これはただいいところをあげるのではなく、その背景も想像しながらあげていきます。別に独りよがりでも結構です。独りよがりぐらいがいいですね。

今日もタレントMさんは報道陣の前でちゃんと話してくれました。
毎日、日本中から注目されています。事務所や身内からのプレッシャーもあるでしょう。でも彼は今日もちゃんとゴミだしをしているのです。しっかりと分別をしているのです。カメラの前に立ち、そしてゴミの分別もする。いいところもあるのです。頑張って欲しいと思います。

そんな感じです。芸能人でも良いですね。
ただはじめは身近な人はやめたほうがいいですね。お勧めしません。
よく知っている人は身勝手な想像ができないからです。自分は知っているけれど、相手のことはよく知らないという人のほうが互いに責任や影響がないので、どんなことも想像が許されます。
とにかく良いところを発散する経験を積む。
それが誉める第一歩です。
(次回は「誉める」方法について書きます。)
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