こう教えてます-中学1年生の数学

本ページでは、みかん先生による「数学が不得意な中学1年生への教え方」をQ&Aで解説しています。

整数の性質

素因数分解がわかりません

「素数のかけ算だけで表すこと」です

「8を素因数分解しなさい」という場合、「8を素数のかけ算だけで表しなさい」と言い換える分かりやすいです。連除法を使うと簡単に素数のかけ算に変えることができます。

正負の数

Q.負の数がなぜ要るのか分かりません

正反対の方向を1つにまとめたいからです

右と左という正反対の方向があります。右に3歩、左に5歩というと、右左と2方向の話になります。計算する上でめんどくさくなります。

これを右という1方向でプラスと表現し、反対方向をマイナスにすることで、位置を把握することが簡単になります。負の数は便利なのです。

Q.「負の数+負の数」で負の数が増えるのか分かりません

ブロックで考えるようにします

マイナス1を◆とします。(–3)+(–2)は◆◆◆+◆◆と表せられます。両方を加えると◆は5つ(◆◆◆◆◆)になります。つまり–5となります。

借金で考えることもできます。100円の借金を-100として、200円の借金は-200とすると、合わせると-300円の借金になります。

Q.「負の数+正の数」は、どうして絶対値のひき算になるのか分かりません

ブロックで考えるようにします

プラス1を◯、マイナス1を◆とします。
(+3)+(–2)は◯◯◯+◆◆と表せます。プラスとマイナスは打ち消し合います。その打ち消しあったブロックの残りを求めるとき「3ー2=1」と絶対値のひき算をします。

Q.負の数×負の数が「正の数」になるのか分かりません

負の数を減少させるからです

すこし難しい話です。後ほどブロックを使って分かりやすく説明します。

文字と式

Q.文字式のルールが覚えられません

「かず・文字・かっこ」と覚えましょう

文字式は「かけ算・わり算」を省略です。まず、かけ算の基本ルール「かず・文字・かっこ」の順を覚えます。問題は簡単から徐々に複雑へと練習します。

それを身につけたら「わり算は分数で表す」「同じ数や文字は累乗で表す」を身につけていきます。

Q.x+2x=2x2としてしまいます

かけ算とたし算が混乱してます

このタイプのミスをするお子さんは「たし算」と「かけ算」をごっちゃにしています。まずは項に仕切り(|)を入れて「x|+2x」とします。

その上で、xの係数は1なので「1x|+2x」になることを確認します。この段階で大体の子は「あっ3xだ」と気づきます。その後に「x+2x」と「x×2x」の違いを説明します。

方程式

Q.計算式と方程式の違いがわかりません

方程式は「謎解き」です

計算式は「式を簡単にする」。方程式は「謎であるXの値を求める」。方程式は、犯人の数を知るというイメージです。それ以外の違いを比較して説明します。

Q.方程式を解くときに混乱します

方程式は3動作だけ。その判断を学びましょう。

方程式はいろんな問題がありますが、動作は「移項する・係数を消す・小数分数を整数に変える」の3つにしぼれます。

問題に応じてどの動作をするかが大切です。その判断を学んでいきます。

比例と反比例

Q.関数がよく分かりません

ただの数の変化です。気持ちは軽く!

「関数」の単元は、表・座標・グラフと色々でてきて難しく考えがちなお子さんが多いです。

「比例は、かけ算の答です。小学2年生でもできます」とまずリラックスして簡単な例から学んでいきます。

平面図形

Q.作図の問題で何をすればいいのか分からなくなります

作図の動作は2つ。その意味を学びましょう

作図問題はいろんなものがありますが、その動作は「垂直二等分線・角の二等分線」です。それぞれ「点と点との等しい距離」「線と線の等しい距離」も作図できます。

そのような2つの作図にある性質を学んだ上で、作図問題を取り組むといいです。

空間図形

Q.多面体と正多面体が分かりません

多面体は平らばかり立体。その中のレア立体が正多面体です。

多面体は「平面だけで囲まれた立体」です。簡単にいえば「平らばかりの立体」です。丸っとした部分がありません。
その中で、どの面も全て合同な図形である特殊な多面体があります。それが正多面体です。5つしか存在しません。

データの整理と分析

Q.たくさんの用語が出て混乱します

腑に落ちるまでじっくり学びましょう

小学校で4この言葉(階級・階級の幅・度数・度数分布表)と学び、中学校ではさらに10この言葉(累積度数・ヒストグラムなど)を学びます。

しかしそれらの言葉の意味は、この単元の中身がわかればすぐに覚えられます。学ぶ上で大切なのは、手を動かしながら理解することです。