1ページ完結するプリント制作。子供の理解を大切に。

問題プリントの制作でもっとも気を配るのはプリント構成。ただ問題を並べるのではなく、1枚の中に1つの世界がある。そんなプリント制作を考えています。

プリントを通じてコミュニケーション!

「生徒達、みんなが楽しく取り組めるプリントを作ろう!」
いつもそんなことを真剣に考えています。思わず鉛筆を持ちたくなるようなプリント。

これが私の理想です。が!いいプリントは、そう簡単にできません。とはいっても、図式指導法で授業支援をすると決めた私。
子供達の前に立って授業をするのは私ではありません。授業をする主役は先生で、あくまで私は黒子…。黒子は授業の組み立てをつくるのです。

だからプリント作りは、私と子供達とをつなぐ、唯一のコミュニケーション手段なのですね。絶対に妥協してはいけない!そう強く思っています。

1枚=1理解

そんなプリントをつくる上で、もっとも私が気を配るのは1枚完結です。すべてを1枚に入れ込むという意味ではありません。
理解の区切りごとに1枚にまとめるというもので、それを私

「1枚1理解の原則」

と言っています。
ただ、この原則はちょっと贅沢なんですね。1つを理解するために1枚の紙をつかうからです。

教科書や問題集では、ページを跨いだりするのは当たり前ですし、いろいろと1つの中に入れ込んでいくのもごく普通です。
5枚の説明で足りることを、10枚かけるのは資源の無駄遣いとも言えます。では図式指導法は、
なぜ、1枚1理解にこだわるのでしょうか?

紙で理解が整理できる

それは1枚ごとに理解を分けることによって、子供達自身が自分は何が分かり、何が分からないのか?とても明確になるからです。

私自身、家庭教師や算数教室において、子供達に教えてきて指導に苦労したのは、子供達自身が分からないが分からない、でした。

「どこが分からないの?」ときいても、
ページをめくりながら、どういえばいいか分からない。これは、1つ1つの理解のまとまりが見えないため、
「ここが分からない」
という線引きができないからと思います。
そんな子供を教える中で考えたのが、この1枚1理解です。
紙ごとに理解を区切れば、子供も1枚1枚を見ながら

「これが分からない」

と伝えることができます。
また、先生自身も一瞬にして、その子のつまずきを理解できます。授業状況の把握という点でも1枚1理解はとても有効です。

子供のユーザビリティー

私がプリント制作をするとき、考えることはきりがありません。
その中で特に忘れがちなのが、ユーザビリティーという考え方です。私たちの日常では、ごく普通にある考え方です。しかしユーザビリティーそのものは、教材制作では考慮されないのが現状です。

子供達がつかいやすく、先生達もつかいやすい。

私はこれからも子供の視点にたったプリント制作に、
力を注いでいきたいと思います。