500キロ向こうで授業をやってみて感じたこと

遥か遠くの大阪から体験授業の依頼がありまして、こりゃなにかの間違いだろう…と思ってメールを開いたらビックリ。「新幹線に乗って教えにきて下さい」という内容…というのは冗談で「スカイプで授業をして頂けませんか?」というもの。えぇ…。おいら失敗しても知らないよ!とエイヤではじめたスカイプ授業のことを書きました。


500キロ向こうで授業をやってみて感じたこと

500キロ向こうから
豊島区に住むぼくのところへ、まれに埼玉県や千葉から依頼がくることはあります。地理的に言えばまったく不可能な話ではないので、ホイホイと体験授業へうかがうのですが、たださすがに大阪には驚きました。
スカイプで授業か…
あまりにも想定外な依頼にぼくは腕組み。
どう回答しよう…とあまり悩みのないお気楽なぼくも1日ほど筆がおくれました。
(まぁいつも依頼後の1〜2日後の返信になるんだけれど…)
そうそう。このスカイプとは、マイクロソフトのSkype部門が提供するインターネット電話サービス。相手の音声と動画が映し出せる簡単な無料のソフトウェアのことです。この音声テレビ電話を使って授業をしましょうということです。
あぁ時代遅れのみかん先生
スカイプで授業と聞いて、驚かれる方もいるかもしれません。でも今やこのようなインターネット技術を使った授業というのは広がりつつある、いやひとつの流れとして十分に出来上がっているものなのです。現にスカイプで授業をやる家庭教師はたくさんいます。
そしてインターネットが普及しだした頃に20前半をむかえたぼくの世代なら、それこそこのネット媒体を使った教育サービスに飛び込むのが普通…いや飛び込むべき世代とも言えたでしょう。
じつは、こんなぼくもやっていたしたことがありました。
かれこれ7年前。一時期だけインターネット媒体で授業を行っていました。マイクを接続し画面を共有して。まぁなんとか契約期間までやり遂げたけれど、その難しさにぼくが閉口したのです。いつものように段取りよくいかない…と嘆いてました。
それからいつもの対面型に戻しまし、二度と募集をすることはありませんでした。
今回の依頼でちょっと二の足を踏んだのはそんな経緯もあったのです。
ぼくが体験授業を受けるつもりで
でもこれもせっかくのご縁。だからぼくは決意しました。
「ぼくが体験授業のつもりで授業をするということでいいですか?」
そのようなヘンテコな条件で授業をこちらからご提案しました。
条件の内容は5回限定で、すべて30分で、授業料は頂かない、というもの。これだと仮に授業に失敗してもご家庭の時間的な損はあっても金銭的な損はないですし、ぼくの精神的負担も抑えられて、かつスカイプ可能性もわかる。
てことで、開始してただ今、3回目が終わったところ。
そこで気づいたことをまとめます。


■教える側からみたスカイプ授業の良い点
ぼくの移動がないので楽というのはあります。急な変更等にも対応できるでしょう。
ぼくの指導エリアで不可能なご家庭を教えるための、唯一の方法だと思いました。
■教える側からみたスカイプの難しい点
ぼくから見える情報が少ないため、瞬時の判断がとても難しいのです。
普段の対面型授業では、子どもの目と手の動きで「どう教えるか」を考えるのですが、スカイプではそうはいきません。しかしカメラはひとつなので、顔の表情を写せば手元は映らないし、手元を写せば顔は映らない。うーん…これまでの判断の手法が使えないのはちょっと苦しいですね。


そして今のところ考えている授業の改善の課題を考えました。


■スカイプ授業を行う上でのこれからの課題
・授業の成果をはかる物差しを用意する
・カメラの画質向上
・板書中心の流れ(ストーリー)を作る


とくに板書中心の流れは、重要性を強く感じました。向こうからぼくを知る手がかりは声と板書だけです。
つねにその板書(画面)を動かすことは、大切ですね。まぁほかにも色々とありますが、とりあえずはこんな感じです。
この夏、ぼくの体験授業はまだ続きそうです。