楽しく名詞を身につける5才息子への働きかけ

このブログにたびたび登場する言語が遅い5さいの息子ナオ。親子のコミュニケーションの中で、たのしくモノの名前を覚えられるようにちょっと働きかけを工夫しています。ここ最近、その流れのワクがなんとなく出来上がったので、頭の整理もかねて書いてみました。


楽しく名詞を身につける5才息子への働きかけ

ぼくが息子に行っている名詞を身につける働きかけは、大きく3つのステージで成立っています。
 第1ステージでは、短期記憶に働きかけます。
 第2ステージでは、それとなく長期記憶から引き出します。
 第3ステージでは、習熟をチェックしています。
とは言うものの、わりと大ざっぱです。てげてげです。
第1ステージ
物の名前を知らせる
1)実物(絵)を子に見せて、ハッキリとその名前を言う。

【例】
親「この高い棒の名前は電信柱。でんしんばしら。」

2)実物(絵)を前に、その名前をリピートしてもらう。

【例】
親「この高い棒の名前はなんだったかな?」[注1]
子「えっと、でんしんばしら。」
親「そう。でんしんばしら。とても高いね」
子「あ、ほら、向こうにもあるよ!」[注2]

ぼくが気をつけていること
物の名前を教えるときには、実物(絵)を前にして教えます。そして出来るだけ形容詞を含みながら、その名前を教えています[注1]。形容詞を含めて教えた方が名詞の定着がいい。
また、実物を前に名前をリピートさせていますが、このとき「この名前を繰り返して言いなさい。」とは言わずに、忘れないタイミング(約7秒以内)に名前を尋ねています。大人もゲーム感覚で尋ねます。そうした方が、その後のコミュニケーションの広がります[注2]。


第2ステージ
日常の中で浴びせる
1)名前を言って、それを指差しさせる。

【例】
親「電信柱って…どれだっけ?」
子「(指差しながら)あれだよ。あれ…」
親「(別なものを指差して)これのこと?」
子「ちがうよ。これ!これが電信柱。」
親「なんだ…知っていたか〜」

2)気にせず日常的に使ってみる

【例】
親「電信柱まで競争しよう。」
親「犬が電信柱にオシッコしているね。」
親「数字が電信柱にあるね。」

ぼくが気をつけていること
第2ステージでは、電信柱を身近に感じることが目的です。息子の場合、名前から物をイメージすることは比較的スムーズなのですが、物から名前を引き出すことがどうも苦手です。ぼくはここで慌てず日常のなかで段階で電信柱という言葉をなげかけて物を指差し回答させて、「高い灰色の棒=でんしんばしら」というイメージと音をいっしょに触れる経験を重ねるようにしています。


第3ステージ
物の名前を質問する
1)物を指差して、名前を選ばせる。

【例】
親「あの高い棒のなまえは…ものさしだったかな…
  ほし竿だったかな…でんしんばしら…だったかな」
子「えっと…でんしんばしら!」
親「聞こえなかった。もう一度、教えて。」
子「でんしんばしら」
親「うん、そうだった。でんしんばしらだね。」

2)物を指差して、名前を尋ねる。

親「あの高い棒のなまえは、なんだったっけ?」
子「えっと…うーんっと…分からない」
親「で…で…」
子「でんしんばしら!」
親「そうだね、電信柱だね。」
子「やったー!!」

ぼくが気をつけていること
第3ステージは最後のチェックステージです。子どものためというより、半ばぼくの働きかけ方を見直すために設けています。絵をみて物の名前を答えることが本人にとって難しく、ですからすぐに絵→名前を「自力回答」に移すのではなくその前のステップで「選択回答」を設けています。
 また自力回答で答えられなかった場合は、ヒントで先頭文字を教えています。最後の自力回答で正解率80%ぐらいが理想モデルかな…と勝手に感じています。


まとめ
これが現時点(13年6月)でのわが家の名詞を身につけるための働きかけです。特別なことは何もありません。強いて特徴をあげるのであれば、本人が苦手とする段階について無理がないようにステップを設けているぐらいです。
まぁこんなことを書きながらも、あまり息子の言葉についてムキにならないように気をつけています。あくまでゲームの一貫。ぼくと息子が楽しんでいくことが大切なのだと思います。