人は自分の課題を愛してしまう。コーチング大前提

コーチング法をまとめていて、誰でも使えるコーチング法にできないか?なんてことを考えているのです。でも難しいですね。言いたいことは簡単なのに、それを実感して伝えることって。


コーチングの中には「子ども(クライアント)の課題を奪ってはいけない」というコーチの心構えがあるのです。極めて重要なことなのです。しかし、これを実感してもらうなんてなかなか難しいんです。
■あなたは奪っている?
この話を例えで聞いてください。
あなたの息子さんが○○高校に行きたい、といいました。あなたはそこは大変難しい高校だとおもい、入学試験で合格するには十分な学力が必要だと判断します。
そしてあなたはお子さんに十分な学力をつけさせなければならない、と感じますよね。これが1つの間違いなのです。
息子さんの課題があなたの課題に変わっています。
十分な学力が必要だと考えるまではいいのですが、学力をつけさせなければならない!と感じた瞬間に息子さんの課題をあなたが奪っています。
■コーチが成長の阻害となる
このような課題を奪う行為は、ときどき僕もハッとすることがあり、危ない危ないと自分の行動を省みます。これはコーチングをする上での基本的なことですが、反面、いつも教えている側にとっても難しいことでもあるのです。
コーチが「ねばならない」感じた瞬間に、コーチの思考は解決の方向に歩き出します。たとえクライアントがそう感じていなくても、自動で考えるのです。これがコーチがクライアントの成長を阻害するといいます。
■解決する人は誰か?
課題を解決するのは、教え子自身でなければなりません。たとえコーチが解決できても、それは表面上だけキレイに見えただけ。同じ問題がボコボコ出てきて、結局はコーチ(親先生)もクライアント(子ども)も共倒れします。
でもこう、あなたはこのように思うかもしれません。
「うちの息子は問題や課題を処理できるでしょうか?」
この度に僕はこのようにお話しさせて頂いてます。
「それは分かりません。
 処理できるかもしれないし、出来ないかもしれません。
 ただ1つ言えることは、やらせてみなければ、
 出来るも出来ないも、本人には分かりません。
 また、やってみることで成功も失敗も具体的になります。
 それでまた一歩前に進めます。
 どちらにせよ本人は前に進めるのです。
 結局のところ、得します。」
■「人は自分の課題を愛してしまう。」
日常生活のいろんなことで悩みます。ストレスを感じます。そしてそこにアレコレ想いを巡らせます。そしてじーっとその課題をみてしまうんですよね。
僕はこれを課題を愛してしまう、と言っています。だってそうじゃありませんか。世の中、他にたくさん楽しいことにあるのに、なんでそこに目を奪われるなんて。
だから課題はそれぞれにとって愛すべき産物で、他人が横取りしてはいけません。恋人を奪われたら悲しいです。今、僕がここでパチパチと書いている理由も、課題をこよなく愛してしるんです。