受験直前の親たちにやってもらいたいこと

毎年この時期になると思うことがあるので書き留めたいと思います。お子さんの学習への頑張りをずっと身近に見てきた親という存在だからできることです。

この時期、中学受験生をもつ親御さんたちは、ハラハラしているはずです。そしてお子さんは強い不安を抱えて最後の1週間を迎えようとしています。

2月1・2・3日

この日のためにお子さんは数年にわたり準備をしてきました。その長い中で楽しいことを我慢したこともあったでしょう。

まだ試験を受けていない。この先の未来が分からない時にこそ、親としてやってほしいことがあります。

きっと合格できる!と励ますことではなく、神仏に願うことでもありません。

それは合格・不合格など一切取っ払ってこれまでの道のりを肯定してほしいのです。ぼくは子どもたちに言います。

「必死に勉強しているよね。こうなってくると合格か不合格かはほんと紙一重なんだ。

でも喜んでいい。

どちらに転んでも、君はもう手に入れている。それは学んで掴んだ”知識”と”経験”だ。これはすでに大きな資産なんだ。だから受験が終わったら合格・不合格関係なく、それを祝ってもらおうじゃないか」

子どもたちは少しホッとします。

不合格だったら、それまでの自分の努力が全てが水の泡になる。そんな恐怖と戦っているのです。

それは受験が終わってから言えばいいじゃないか?と思うかもしれません。でもそれでは遅いのです。

受験が終わって合格してしまうと、その喜びが目を曇らせてしまいます。不合格であれば、その悲しみから他人の慰めにしか聞こえないのです。


お子さんの成長を見ている証人は「家族」です。

小さかったあの赤ん坊が、数年後、諦めずにゴールに向かって走り続けている。それだけで成長を喜んであげようではありませんか。