僕が算数数学が苦手な子に実施している算数数学の問題解決の視点を促す声かけ。頻繁に用いているものを8つ紹介します。塾や学校では使われない(少し変わった)促し言葉です。
自主的な問題解決を促す8つの言葉
1)問題は何を尋ねていますか?
「解の把握」を促す声かけです。数学が苦手な子は、問題が求めている答の把握がどうも曖昧です。しっかり意識してゴールを明確にします。
2)答はどのくらいだと思いますか?
「解の見当」を促す声かけです。分かる範囲で答を予想してもらいます。数学が得意な子たちはごく自然にやる行為ですが、苦手な子たちは予想することがないようです。
3)問題条件をどのように咀嚼しますか?
「問題条件の咀嚼」を促す声かけです。問題には条件がありますが、それをそのままに受けとるだけになりがちです。とっても大切な促し方の1つです。
4)答を求めるために、
何が(どこが)分かればいいですか?
「解の条件」を促す声かけです。問題に取り組むはじめの段階で、その答を出すためにはどこが分かればいいのか?と答から遡って考えさせます。子どもたちは、目指すべきゴールがちょっと手前にあることを気づくでしょう。
5)条件を書き込んだ後、
気づいたことはなんですか?
「条件の進展」を促す声かけ。声かけ4で条件を咀嚼したあとに、さらに何かが分かるのです。だから言い回しは、条件の書き込み(図化)を当然のことし、さらに子どもが気づけることを前提に促します。
6)それが分かった(表した)後に、
さらに何が分かる(表現する)だろう。
「進展の連続」を促す声かけです。5)が分かって手が止まったときに、さらに想像力を広げるための促しです。心理的なブロックを外す効果もあります。
7)そこで考えられる定理や性質は、どのようなものですか。
「詮索」を促す声かけです。6)の促しの後に手が止まったとき、この促しで数学の定理や性質を呼びだします。
8)その答の正しさは
どのようにして確かめられますか。
「解の審査」を促す声かけです。正解を知る前に、その答が正しいかどうかをしっかり精査します。
「その正しさを証明するための働きかけ」として確かめる行為を捉え直しています。