都立入試の数学で思わぬ失敗を避ける-取り組み方のポイント5

入試問題の数学は他の教科と異なり、歯車が1つ狂うと大失敗を引き起します。教え子たちに都立入試の数学で取り組み方のポイントを説明しました。

その1:解かない問題を決めること

入試の制限時間50分です。全ての問題を解こうとすると1問を解く時間は短くなり、ミスも頻繁に発生します。

いっそのこと「僕(私)はここを解かない。」と試験の解き方ルールを作り、試験開始の直後にバツ印をつけましょう。

都立入試なら大問2,3,4,5の最後の問題は少し難易度が高く、解くのにそれなりに時間もかかります。それでも他の問題と同じ5点。仮にこの最後の問題を解かなくても、その他の問題が解ければ、80点ぐらいは獲得できます。

その2:30分以内で10問正解を目指すこと

試験開始後、30分以内で10問の正解を確実に獲得しましょう。

そのためにはポイント1の解かない問題にバツ印をした後に、すぐに「30分で解く問題」にマル印をつけます。そして順々に解いていきます。

1問を解くために使える時間は約3分ほど。わずか10秒で終わる問題もありますので、これなら気持ちを落ち着かせて1つ1つ正解を獲得できます。

その3:答をたしかめること

試験中に求めた答が正しいか?たしかめを行うことで確実性が増します。

0からの解きなおしは避けて、授業で学んだ「たしかめ方」を実施しましょう。

一次方程式において求めた解を式に代入し等式が出来れば、恐らくその求めた解は正しいと予想できます。また、作図は自分の予想とずれていないか?条件に一致しているか?定規を当てて確かめられます。

その4:条件は咀嚼すること

入試問題の2~5はそれぞれの条件が存在します。

これを漏らさずに読んで、ポイントとなる条件部分をただ捉えるのではなく、必ず咀嚼(そしゃく)します。

たとえば、図形問題で「二等辺三角形」という条件が出てきたら、「底角が等しい」「二辺が等しい」と咀嚼します。このような問題条件の租借が、無理・無駄・ムラのない正解の道へ導いてくれます。

その5:図形・関数・立体は手順を厳守すること

入試問題の2〜5で、ポイント4の条件の租借ができたら、今度は丁寧に手順を厳守して書き込みをしましょう。

以下の3つのフレームワークを繰り返し頭の中で唱えることで、難しいと思っていた問題もあっさりと解決に向かいます。


数学の問題解決フレームワークも大切です

都立入試の勉強も大切ですが、普段からの数学への問題の取り組みも大切です。以下の「数学のフレームワーク」も大事にして下さい。

数学の問題解決のフレームワーク

  1. 正解はどのようなものか?
  2. 正解に行き着くために必要なものは何だろうか?
  3. 租借した条件で、さらに何が分かるだろうか?