解き方を忘れて、問題の状況判断する。数学コーチング

算数数学が苦手な子は、新しい問題に手も足も出ない。
これは解いたことがないから分からない、が言い分。
「じゃ、昔の問題は忘れてしまおう!」と僕は言います。
解き方より、状況判断のコーチングに力を入れ始めました。


問題を見た瞬間に、解いたことがあるか?ないか?
苦手な子はまず過去の記憶を検索します。
そして全く見たこともない問題文なら、
モチベーションは半分ほど低下します。
解き方が記憶の中にないからです。
さらに2行ほど目を通して、
ちょっとイメージがつかめなければ、
その問題への判断は早いです。
<この問題は分からない。>
それは一瞬です。
まだ問題文が何を求めているかも知らぬまま、
その場に見切りをつけてしまうのです。
■疑念がどこかにある。
どうして問題文を最後まで読まないままに、
分からない問題とケリをつけるのか。
実際に1行、1行を読ませてみて、
そこに書いていることを尋ねると、
多くの子が間違いなく状況を説明できるのです。
ただその説明は堂々とではなくて、
なんだか自分の説明を疑っている感じです。
「これであってますか?」
あっているもあっていないも、
そこに書いていることをそのまま素直に読みとれば、
それでいいのです。
「それ以外の捉え方は、他にありそうですか?」
「いや、ありません。」
「じゃ、それでいいと思いますよ。」
そもそも問題文誰が読んでも誤解されないように
作られているのですから、
誤解をするような問題文は問題文こそが悪いのです。
でも子どもたちには
そうではないのではないか?という疑念を抱きます。
状況把握はちゃんと出来るのに。
傍から見ていていると歯がゆいです。
■経験が未経験の邪魔をする。
なんで読んで探ろうとしないのだろう?
僕もこれまでその都度考えてきました。
やっぱりそれは過去の経験なんですね。
まず、そこに当てはめて考える。
それも流れそのまま当てはめる。
この問題は、こうして、こうして、こう解く。
そんな流れにあまりに忠実すぎるため、
流れが全くない未知の問題には太刀打ちができない。
これは古いブラウン管テレビの説明書を片手に、
新しいデジタルテレビを理解しようとするようなものです。
そもそも構造が違う。
古い経験で新しい問題を解くなんて当てはまらないのです。
だから状況を読みとりすらも疑ってしまうのでしょう。
では、こういった場合、どう指導すればいいのか?
僕もこれまでいろいろと実践してきました。
最近そんな中で効果が出てきた僕のアプローチ。
それが、
「前の問題は忘れていい。」
というアドバイスです。
まず、子どもたちに検索をさせない。
検索をするその時点で、
問題のアプローチからずれるからです。。
問題文を読んで、その時々で判断すればずっと簡単だからです。
そうすると問題文を読むしか手がありませんから。
■問題から判断すべきことをコーチング。
柳の下にドジョウがいたから、
今回もドジョウはいるはずだ!
ではずっと新しい問題は解けない。
そこでさらにアプローチを考えました。
それは解き方ではなく問題状況を判断させること。
例えば関数の問題で、
「座標をTと置き換えて解く問題はこう解きます!」
ではなくて
「座標を文字で置き換えると、世界はどう変化するのか?」
というのです。
子どもたちの行為そのものに焦点を当てる。
つまりそうすることの意図を念頭におくようにさせたのです。
そうすることで、自分の1つの行動が数の世界と繋がるからです。
実際にこのようなアプローチで、
僕が解説する際もその数の世界の動きに焦点が絞られ、
子どもたちの正解率も上がりました。
算数や数学の素直な視線を育むコーチングが
これからもっと必要だと感じています。