親の期待をわが子に伝えるのはとても難しいことです。大きな期待は重荷になるし、期待なしではやる気も出ません。子どものやる気を促す小さな声かけ、今回はいい結果が見込めそうな状況での声かけを紹介します。
いつもの定期テストより少し勉強している子に、
「今回はとっても頑張っている!
絶対に成績上がるよな!期待しているぞ!」
といってしまう。
言う側はそんな大きな期待で言ったつもりはなくても、
受ける側にとってけっこう重みになります。
言葉とは難しいものです。
ですから、かける言葉は慎重に選ばなければなりません。
どの子も同じように声をかけるわけにはいけません。
それぞれがそのときかけて欲しい言葉があるからです。
そんな子ども一人一人の心を考慮し、
どのような言葉をかけてあげるべきでしょう。
今回、ご紹介するのは2つの状況です。
■グーンと高い成績が達成できそうな状況
試験範囲の部分については、全く問題がない。
何か大きなアクシデントがない限り、
成績が下がることはないだろうと予測できる子の場合。
試験前に、僕は素直に期待を表明しています。
「今度の試験準備はどう?」
「先生、万全ですよ~」
「ほぉ万全。演習問題の正解率とかがいいの?」
「85%。だから前より絶対にいけると思います。」
「それはいいね。じゃ、期待しているよ。」
「はい。」
こんな感じです。
まぁ普通の会話なのですが、
ここで少しポイントがあります。
85%の正解率を聞いて、
それに対してこちらも納得を示すということです。
85%という事実を共有することが、
実はこのコーチングの醍醐味です。
期待通りに高成績を収めたのであれば、
85%は揺ぎ無い成績の背景になります。
もし期待通りの成績にならなければ、
85%という事実を共有したことが
子どもを追い詰めないことにもなります。
たとえ間違いなく高い成績が望めても、
その成績の予測の背景を共有することは、
次に繋がるものなので必ず押さえます。
■前回よりは成績が向上する状況
普段よりは勉強をしているし、よく理解できている。
けれど、ドーン成績が上がる感じでもない。
そういった状況で、「期待」という言葉は少し重いです。
このような時にはもう少し軽い声かけがいいでしょう。
「今度の試験準備はどう?」
「うーん。いいと思うけれど、
すごくいいわけでもなくて。」
「なるほどね。調子はいいけど、
絶好調というワケでもない感じ。」
「そうですね、ただ前よりはいいと思います。」
「そうか。前より良さそうか。だったら結果が楽しみだね。」
「はい。」
という感じです。
ここのポイントも少しあります。
前より良さそうという言葉を受けて、
「結果が楽しみだね」というくだり。
実はこれ期待をかけているのではなく、
共同的な楽しみを表明しているのです。
ですから期待の言葉独特の重さが、
この言葉には全くありません。
それなのに心地よい。
実はこの言葉を僕はよく使います。
僕の正直な気持ちを伝えたい時、
こういったシンプルな言葉の方がいいですね。
長い記事なので続きは後ほど。
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