「授業プリント」を「公開プリント」へ変えよう面積教具の実践録

ガイド枠として見やすくするため三角定規で太枠線を引く工程 小学4年生
三角定規のガイド枠で太枠線を引く工程
小学4年生日常

この記事ではもはや絶滅危惧種となりつつある「手作りプリント制作者」が、公開プリントを作るときの右往左往する思考の中を紹介します。

公開プリントはじまり

まず、授業プリントがそのまま公開プリントにはなりません。

それぞれのプリントは目的が異なるからです。

授業プリントの目的は「目の前の子の学習効果」です。

しかし公開無料プリントの目的は「その授業効果が可能な限り反映されること」です。

授業プリントから改めて整理しないといけないんですね。これが大変なんです。

  • 授業後の改善点を反映できているかな?
  • 迷わないプリントになっているかな?
  • 印刷環境に左右されないプリントになってあるかな?
  • 利用者が扱いやすいものになっているかな?

その上今回は面積プリントです。

一般的なら図形を書いて長さを書いて解答欄を書いて終わりです。

しかしぼくのプリントには教具があります。これをどうするか。

とにかく、やっていきましょう。

【改善】線を太くしよう

授業プリントの原稿をすぐに鉛筆書きしました。

太枠線で作成されたL字型などの複合図形面積プリント試作
鉛筆で太く書かれた複合図形の問題

細いと「見づらい」「わかりにくい」と思う子がいるので配慮しました。

しかしそこで1つの問題に気づきました。

【改善】面積を求める部分を斜線へ

ひき算を使う問題(全体と部分の問題)ではどこの面積を求めるのか分からない。

大きな長方形から部分的にくり抜かれた複合図形の面積プリント試作
細かった図形の枠を太くした。でもひき算を用いる図形では求める面積が分からない。

授業中では、ぼくが面積を指で指したり、色鉛筆で斜線をひいたりしました。

しかし配布プリントなのでそれができません。

そこですべての図形に斜線を入れることにしました。

方眼定規を重ねて5mmピッチの斜線を正確に描く手作業工程
方眼定規を垂直に重ねて5mmピッチの斜線を描く工程

このピッチが難しいんです。

これを3ミリにすると,視覚的にうるさくなり子どもたちのやる気が落ちてしまいます。

スカスカだと「面」と認識しづらい。

その微妙なバランスをとって、5ミリにしました。

ガイド枠として見やすくするため三角定規で太枠線を引く工程
三角定規のガイド枠で太枠線を引く工程

細く芯を立てて引く。緊張する作業です。そして拡大すると鉛筆で太く書いた線も…あれって感じです。

拡大すると枠線は太さが不完全。線も裂けている。
よく見ると枠線は太さが不完全。線も裂けている。

まぁこれも「人の味」ということでそのままにしました。

【改善】プリント番号をつける

ノイズゼロを目指して問題文すら書かないプリントです。

とはいえ解く順番は必要です。

そこでプリントの右端に番号だけうつことにしました。

プリントのページ番号を押すために用意した木製数字スタンプ
購入して20年ほど経ったナンバースタンプ
プリント右上に青色インクで「3」とスタンプされたページ番号
ひっそりと寂しく佇む「3」の文字

実際にスキャンしたら微妙に掠れたんですけどね.これも味ってことで…やれやれ。

【改善】教具の台紙

プリントだけではありません.台紙があります.

今一度、使うパーツを確かめて並べました。

プリントの上に重ねて面積の広がりを体感させるマス目入りの教具パーツ
教具の台紙を作るために長方形パーツ

これを「切ること」を想定してどの並びがいいか検討をしました。そしてこの並びで新しく方眼ルーズリーフに書きました。

「長方形パーツ台紙」のタイトルと切り取り指示が手書きされた教具原稿の全体写真
長方形パーツの台紙。無駄なカット作業がなくなるように組み合わせた。

この微妙な線の細さを表す。なかなか難しいです。間違ってカットされても困りますら。

完成!最後に想いをのせて

そしてプリントをスキャンをして完成です.

面積のプリントの表紙
プリントの1枚目.右上に1の数字が寂しくある。

素っ気ないプリントですが。

そうそう。プリントの端っこにちょっと気持ちを載せました。

教具台紙の右下に手書きで添えられた「その子に素敵な未来を!!」のメッセージとイラスト
教具台紙の右下に手書きで添えられた「その子に素敵な未来を!!」のメッセージ

誰かの未来を明るくするものになればいいかなぁと思います。

教える道も、教材も、そして僕自身も——まだまだ『未完成』です。

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