このページでは、みかん先生による「数学が苦手な中学1年生への教え方」をQ&Aで解説しています。
式の計算
Q.同類項がよくわかりません
かけている文字が全く同じ項です
3xyと4xyはかけている文字が「xy」と全く同じです。これは同類項です。これが3xy2と4xyでは「xy2」「xy」です。これは同類項ではありません。
連立方程式
Q.加減法はパターンが多くてゴチャゴチャになります
手順が多いパターンから学習します
連立方程式の加減法を学習する際、一般的に係数が揃っているパターン(x+y=6,x−y=2など)から扱うことが多いです。
しかしパターン認識が難しい子は、最も手順が多いパターンから学んだ方がいいです。それを身につければ、手順が少ないパターンを覚えなくて済むからです。
Q.代入法がうまくできません
代入する文字列をカッコでくくり書き換える。その練習をします
y=-2x+11と7x-9y=1の連立方程式を代入法で解くとき、まずy=〜,x=〜の方に注目します。y=-2x+11を見て、まずy=(-2x+11)とカッコでくくります。ここまでが準備です。
このカッコの部分をもう一方の式7x-9y=1に代入します。yの部分を(-2x+11)に書き代えます。
7x-9(-2x+11)=1
すると一次方程式になります。この手順を何度も練習していきましょう。
一次関数
Q.一次関数のグラフが書けません
グラフは「式に代入した座標のあと」を実感しましょう
グラフを書き方がわからないお子さんは、グラフそのものをよく分かっていないことが多いです。グラフとは、式にx,yの値を代入したときの点(座標)の列です。式に値を代入して座標をトントンと打っていけば自ずグラフは見えてきます。
それをしっかり理解した上でスピーディーにかく方法を学びます。
平行と合同
Q.同位角や錯角の違いが分かりません
同位角はLL(エル・エル)型。錯角はZ型と覚えましょう
同位角や錯角はわかりにくいです。言葉の意味と特徴をとらえながら判断する練習が必要です。動画も用意しましたので、参考にしてみてください。
Q.角度の問題でどう計算すればいいか分かりません
方程式を立てることを念頭におきましょう
角度の問題が苦手なお子さんは、角の大きさを捉えたり、複雑な図形から情報を組み立てることに困難がある場合が多いです。
そこでまず「分度器は180度」であることをしっかり認識して、方程式を立てることを解法の目標とするといいです。動画も用意しましたので、参考にしてみてください。
Q.三角形の合同条件が覚えられません
イメージと条件文をしっかり結びつけます
合同条件は何度暗唱して覚えても、時が経つと曖昧になります。そうならないためには、合同条件を覚える前に、図を見ながらその条件を言葉で表現します。そうすることで納得しながら、実際の図と条件が強く記憶に結びつきます。
Q.証明が苦手で書けません
書くまえに図形への書き込みが大切です
「証明がうまく書けない」というお子さんの8割は、問題文の読み込み不足と図形への書き込み不足にあります。証明を書く前に図に書き込んで筋道が見えれば、自ずと証明はかけます。焦らずにじっくり取り組みます。
三角形と四角形
Q.平行四辺形に関する条件がとても多くて覚えられません
整理すればとても少ないですよ
平行四辺形に関する学習では、定義が1つ、性質が3つ、平行四辺形になるための条件が5つと多いです。
しかしよく見てみると、定義は「2組の対辺が平行である」と名前の通りですし、性質も見れば「そりゃそうでしょ」とわかることです。
そして性質については、5つのうちその4つがこれまで出てきた「定義・性質」です。あと1つだけ(1組の対辺が並行で長さが等しい)覚えればいいのです。
しっかり整理すれば簡単でしょう。
確率
Q.2つのサイコロの問題で表がうまく書けません
田んぼをかいて線2本!と覚えましょう
表を上手に素早く書けるとずっと解きやすくなります。表のわかりやすい書き方は次のとおりです。
- 田んぼの「田」の字を大きめに書く
- 「田」の中にできた4つの四角にそれぞれ縦2本・横線2本の線をひく。すると6マスの表ができる。
- 枠の上・左に1〜6の数字を記入する。
データの比較
Q.四分位範囲などよくわかりません
4つのエリアに分けると捉えましょう。
四分位範囲とは、データを4つのエリアに分けた時の「2番目から3番目まで」の範囲です。そのエリアを分ける時に「中央値」を3回ほど求めます。
中央値は小学校で習っていますが忘れている子がほとんどです。しっかり復習をした上で扱います。