数学のあらゆる問題で必要とされる解決思考。その基本的な自己問いかけを5つご紹介します。
問題文から状況を図で把握して、その後、図をつかって問題解決のために探り始めます。その際に必要となる解決思考の問いかけです。このような問いかけの癖を身につけるだけで問題解決力はあがります。
1)ゴールはどのようなものかな?
まず、図のなかでゴール(つまり答)となるところを捉えます。ゴールは”値”か“文字式”か?“長さ”か“面積”か?その上で、どのように答えるべきものなのか?をじっくりと確認します。
2)問題条件から分かるのは、なにかな?
問題の条件をよんで、1つ1つ丁寧に咀嚼(そしゃく)します。そうする中で、その条件から分かるところが見えてきます。勘や記憶にとどめず、根拠がハッキリとしたものを書き込みます。
3)ゴールが分かるために、
どこが分かればいいのか?
「ここさえ分かれば…ゴールは分かるのに…」と感じるところが、重要なカギとなります。“ゴールのためのゴール”とも言えます。
4)ここが分かるために、
どこが分かればいいかな?
3の問いかけの後、ゴールのためのゴールからさらに遡って『ここさえ分かれば、ゴールのためのゴールが分かるだろう』という箇所を探します。ゴールに至るための条件も合わせて考えます。何度も、何度も、この問いは繰り返し行われます。
5)ここでさらに分かることは何か?
2の問いで書き込んだ内容をふまえて、さらに考えを巡らせます。『ここは関係ないだろう…』という思い込みは捨てて(時にはゴールのことを忘れて)、とにかく頭を柔らかくして、ドンドン分かるところを書き込みます。これも何度も、何度も、繰返される問いです。
6)知っている法則は、使えないか?
5の問いで、手が止まったときにつかう問いかけです。その分野で主に使われる法則や公式を思いめぐらせてみます。そうする中で、思わぬヒラメキが生まれることがあります。
この5つの問いを繰り返すことで、問題解決思考のクセができていきます。