長い長い息子ナオの一人武者修行が
本日で終わりました。
…………
8月4日の夕方、鹿児島の実家で僕はナオに告げました。
「お父さんはお仕事に行ってくるからね。」
3才のナオは
「行ってらっしゃい!」
と気持ちよく見送ってくれました。
もちろん、そこに置いて行かれるなんて
彼は微塵にも思っていない。
僕は東京に向かったのです。
その時からナオは見慣れない顔ぶれの中で
生活が始まりました。
3週間以上も。
だから本日の再会は、彼から無視される覚悟もしてました。
僕のことは忘れている。
どうでもよく考えている。
最悪、恨んでいると。
それほどのことをしたわけですから、
僕も覚悟は出来ていたのです。
本日、実家の押し入れで従兄弟と遊んでいる所に、
僕がひょっこりと顔を出しました。
僕を見たナオは一瞬、止まりました。
そして…
「お父さん!」
笑顔で呼んでくれました。
手を差し出すと
少し恥ずかしそうに抱きついてきました。
この時、改めて
「僕は父親なんだ。」
と実感しましたね。
目尻が少しウルウルきました。
それからずっとベッタリ。僕のズボンの裾を握りながら、終始離れませんでした。
今は横でスヤスヤ寝ています。