大学受験生となった高校3年生らに、ぼくが話しているのは「受験への心構え」じゃない。今、時間はどのように使われているのか?そして時間はどのように使うべきなのか?そこをじっくりと見つめ直す。それは、今だけです。
大学受験コーチング
4月新学期が始まって授業中にぼくがまずやることは、子どもたちの学校の1年間スケジュールの把握。
それに加え高校3年生については、<学習時間>についての話をする時間をとっています。
ただそれは
「必死になって勉強しなきゃダメだ!」
「1日5時間は学習しなきゃダメ!」
と話すものではなく
「自分たちがどのような時間の使い方をしているのか?(するのか?)それを調べよう。」
というもの。
つい教える側は、学習時間の量、学習への自覚についてアレコレ言うものですが、それについてぼくはあえて言いません。(それを言っても変わるものは子どもたちの行動ではなく、ぼくへの印象が「口うるさい人」になるだけです。)
まず、子どもたち自身で自分の時間の使い方をチェックしてもらった上で、それから学習時間の配置に気を配らせています。
それは<成果は時間配置に左右される>がぼくの持論。リスクが少なく、成果があがりやすい時間の配置を、子どもたちと会話をもとに考える。それに十分な時間をとっています。
授業の中で
「こんな感じの学習時間の配置はどう?」
またひと回り大きくなった高校3年生に、ぼくが尋ねます。
「ガンガンやろう!って感じですね」
「受験生とはまさにこれ!って感じだよね。」
ここでタイムテーブルの補足。
茶色の部分は学校や塾などの自由が利かない時間帯です。
「自:日課」は、毎日の自宅学習の日課。
「自:復習」は、自宅学習の復習。
「自:課題」は、その日の自主課題。
「学校予復習」は、学校の予習復習などです。
「これ…出来そう?」
「だって、やるしかないでしょ!」
「いや…でもね。
これこそが典型的な失敗する学習配置のパターン。
皆が、このようにして挫折する。」
「そうなんですか!」
それから、なぜ、失敗するのか?互いの経験を持ち寄って考える。色々と答は出てくるでしょう。その上で、次にこのようなタイムテーブルを出します。
「これはどう?」
「あれ…自宅の学習の復習が、学校の中にあります」
このタイムテーブルは、やるべき内容は変わっていないのですが、やる時間帯が違うのです。
自宅の復習が学校の中に入ったり、日課が5時〜6時となっていたり。自主課題においては、3時間もの時間を割いています。
「これがね、おおむね成果を上げやすいタイムテーブルです。」
そして今度はその理由を考えてもらいます。
たかだか時間の配置。でもそこに成果を結びつける秘訣が隠れている。これを熟考することで、大学受験生たちは学習行為に対する丁寧な姿勢へと変化していきます。
いつ・どこで・なにをすると成果は上がりやすいのか?
ぼくは、子どもたちがこのように考える癖を身につけられたらと思います。このような思考を潜らせた判断こそ、本当の意味で数ヶ月という時間を有意義に使えたと思うからです。
(このタイムテーブルの秘密については、後日、本ブログの記事で書きます。)