以前、教えていた子から「受かりました!」という吉報が届きました。あれから丁度2年・・・まさか本当に医学部に合格するなんてねぇ。その2年間を振り返って感心したのは「果報は寝て待て」のスタイル。これはきっと大切なんだよな。
誤解がないように予め説明します。
今から話す教え子について、
ぼくが彼に教えたから成功した!
のではありません。
むしろぼくが手放して、
自分で歩き出して、
彼は成功しました。
(ひょっとしたらぼくは邪魔した?)
では書きます。
彼が医学部に入りたいと言ったのは、
高校3年生の春でした。
それまで中学1年生から
ずっとぼくが彼を教えていて、
どちらかというと流れのままに生きていくタイプ。
正直申し上げると
『一体何を言い出すのやら・・・』
と思いましたよ。
医学部となるとぼくの手に負えないので、
予備校に行くように勧めました。
それからしばらくして、
予備校へ通いだしました。
現役では門は開かず、
1浪でも門は開かず。
2浪の冬に門が開いて、
「合格しました」
のメールを受信。
大きな1通でした。
指導が終わったとはいえ、
ずっと頭の奥底に彼のことがずっとあったので、
その合格メールをみたときは
「おぉ!!!」
と思わず声を上げてしまいました。
さて、そこで彼のことについて
ここでどんどん書きたいのだけれど、
それはちょっと又にします。
今回、書きたいのはご両親の姿勢です。
この2年間、傍目で見ていて「なるほどなぁ」と思いました。
毎週この子の弟さんを教えるために、
お家にお邪魔しているのですが、
感心するのは肩の抜き方です。
ご主人もそうですが、奥様もそう。
なんというか上手なんですね。
もともと2人のお子さんを
有名な私立幼稚園に入れたり、
人気高い小学校に通わせていました。
一見すると「教育熱心なご両親」に見えますが、
実際にはそうではないのです。
むしろクールなんですね。
『学歴ってどんな有名幼稚園に通っても、
見るのは最後の一行(大学名)です。』
とサラリと言ってしまう。
まぁ確かにそのとおり^^;
内側も見たその言葉に説得力があります。
また、この医大に合格した長男さんについては、
高校を卒業した時点で、家から出しました。
同じ都内に住んでいるのに。
浪人ならますます家族の助けも(そして監視も?)
必要な気がしますが、そうは考えないんです。
『一人で住んでみて
分かる事もありますからね。
一人のほうが彼もやり易いでしょうし。』
という考えです。
なるほどなぁと思います。
手助けが手助けにならないときも
あるはずなのですね。
なんら問題はないのだから少し放ってみる。
問題があれば、向こうから呼んで来るわけだし。
報告があれば、向こうからやって来るだろうし。
この3年間、長男さんへの医学部受験への応援スタンスは、
こんな感じでした。
まさに『果報は寝て待て』だったわけです。
実際、試験が近づくにつれて、一人でソワソワし出すぼく。
『長男くんは、どうしていますか?』
と尋ねたら
『4日前、メールで尋ねたら
「大丈夫です」と返ってきたので、
たぶん大丈夫なんでしょう。』
と教えてくれました。
このような基本姿勢を
ぼくも身につけたいものです。
(でもなかなか出来ないんですよねw)