見る、聞く、触る、書く、読む。
これらは身の回りの情報を手に入れる際、私たちが総動員する知覚です。ただ、その中にも得意と不得意の知覚があります。今回、それぞれの知覚を活かした教え方を説明します。
視覚優先の子はこんな子
文章問題等は苦手なのに、図形問題では得意という子はほぼ「視覚優先」といっていいでしょう。視覚的に記憶する。分解する。といったその傾向は様々ですが、共通するのは「イメージできれば分かる」とところです。
視覚優先の子を教えるポイント
絵や図などイメージがあるものだけを、扱うようにしなければなりません。説明のあとに続けてイメージを動かす努力が必要でしょう。
聴覚優先の子はこんな子
音楽を聴いたり、会話をしたりするのが、大好きな子にこの聴覚優先の傾向があります。算数数学の問題なども、誰からか読んでもらうとで分かることもあります。
聴覚優先の子を教えるポイント
説明が主流になりますが、一方通行ではなく、教える側との会話をもとに進めるといいです。ポイントを短い言葉で繰返し伝えることで、強く記憶に残ります。
体験優先の子はこんな子
身近に体験(実験)したものを強く記憶できる傾向があります。言葉つかいにもツルツル・ザラザラ・ドドーンといった感覚に直結する言葉をつかうことが多いです。
体験優先の子を教えるポイント
自分が体験したものを軸に考えるので、過去の体験を想起できる題材をつかって授業を進めるといいでしょう。一見、算数には関係のない匂いや音といった要素も、重要な意味を持つことがあります。
記述優先の子はこんな子
とにかく先生の説明や板書などを、すぐにノートなどに書きたがります。とくに書かなくていいことも、書かずにはいられないこともあります。
★記述優先の子を教えるポイント
口頭の説明だけでは、納得できないこともあります。必ず板書や説明、問題等も自分で手を動かして、納得させるといいでしょう。その上で、説明を加えると学習の成果に結びつきやすくなります。
読解優先の子はこんな子
本などに書かれてあることを読んで、学んでいく傾向があります。独学タイプな子が多く、教えられることを嫌うこともあります。
★読解優先の子を教えるポイント
教えるというより、教科書や参考書といったものを軸に、読みながら内容を確認していくといいでしょう。2〜3冊程度の本を用意して、解釈が分かりやすいものを探すことも大切です。
まとめ
優先知覚にあった伝え方は、その人にとっての分かりやすさにもなります。教えることも含めて情報伝達の中で、必ず押さえておくべきでしょう。