中学受験を終えた方々とお話した中で、なるほど!と思えることに気づかされました。中学受験専門塾では教えてくれない「中学受験の意外な発見」を書いてみました。
中学受験は途中駅
ふつう中学受験を目指すご家庭のなかで危ない考え方は”中学受験の山を越えれば、全てが上手くいく。”というものです。
希望の私立中学が国公立大や有名私立大の実績が毎年並んでいれば、その中学へ入りさえすれば確実に学校の先生方が希望の進路へ導いてくれると考えるからです。
しかしそれはちょっと違います。面倒見が良いと言われる学校(先生)でも、多くの親御さんたちには想像よりもちょっと物足りなく感じるかもしれません。私立学校とはいえ手とり足とりで子ども達の学習サポートし、親たちが望む子どもの進路へ導いてくれるわけではないのです。
ですから中学受験を終えたあとも高校受験、大学受験が同じように続くと考えて欲しいのです。例え私立中学の合格通知をもらっても、一時的な行き先が決まった程度に心に留めて、その先を見据えてほしいです。
合格以上に大切な「学習の実り」
子どもたちの多くは中学受験で合格するための学習をします。もちろん合格はとても大切です。しかしその学習の中には中学受験を終えてしまえば、先々の学習でほとんど使われない知識もあります。
例えば中学受験で学習するはやさ。これは<旅人算><流水算><ダイヤグラム>などと応用範囲は極めて広いのですが、中学で学習する方程式1つでケリがつきます。
小学校時代、遊びたい時間を我慢して勉強したことが、先々で別な方法で簡単に出来てしまうことに「あれは一体なんだったのか?」と学習への喪失感を味わう子もいます。中学受験には、先々において不必要な学習が必ず存在するのです。
中学受験が2人目の親御さんは「できるだけ無駄な知識を教え込まないで、中学でも生きる算数学習を念頭において指導して欲しい。」と極めて具体的な要望をお求めになります。(さすが・・・)
絶対合格ばかりに目を奪われると、その先で子どもに大きな苦労を背負わせてしまうこともあり得ます。ここは気をつけるべきことだと思います。
遠い学校、拘束時間が長い学校は避ける
首都圏の私立中学の生徒たちは、ほとんどの子が電車やバスで通学します。ただその通学時間は長くても40分程度に留めておいた方がいいでしょう。また拘束時間が長い学校も注意が必要だと思います。
実は私立中学に通わせている親御さんは「縮められない物理的な時間の拘束が、子どもの選択の可能性をかなり狭める」と断言しています。
学校の授業のスピードが早いので、家庭教師をお願いしたくても帰ってくるのが遅くて出来ない。また、通学が大変な混雑ルートだと疲労はさらに重なり、自宅学習が出来なくなる。
一番の問題は、大学受験の高校3年生になると1分1分が貴重になる状況です。長い通学は疲れるために電車に乗っている気分にすらなるそうです。(これは気の毒)
目指す学校があっても実際の生活をよく検討して、受験は判断すべきです。