震災の影響で壁にひびが入り、余儀なく引越し。将来、この日のことをわが家はどのように捉えるのか?息子をとおして想像してみました。
あさ、おかあさんといつものおうちから、
いつものみちをとおって、
ほいくえんへいった。
ゆうがた、おとうさんとほいくえんから、
いつものちがうみちをとおって、
いつもとちがうおうちへいった。
どあをあけると、おかあさんがいた。
おかえりなさいと、おかあさんがいった。
いつもとちがうおうちでいった。
ナオは引越しの出来事をこんなふうに
記憶にとどめるんじゃないかと思います。
帰り道、僕がいつもと違う道を息子を後ろに乗せて自転車ではしると、「お父さん、あっちよ。」といつもの道を指差しました。その度に「違うよ。今日からこっち。」とペダルをこぎながら応えました。本人は「こっちかー」なんて訳も分からず暢気でした。
東北関東震災でマンションの壁や梁が被害を受けて1ヶ月後、やっとの引越し。保育園の関係上、保育園近隣での移動だったので、引越しはナオが保育園にいる間に決行しました。
新しいマンションでは「ただいま」とは言わず、ここはどこ?といった風にキョロキョロとしていました。2日目になってやっと「ただいま」がきけました。
やっと落ち着ける住処にたどり着きました。。