教材制作は、ミクロの中で子供たちと会話をする。
プリント制作を通して人間のすごさが垣間見れます。
ミクロの入口
「先生、このプリントさっきと違うね。」
プリントを受け取った子供が、書き始めてすぐに言いました。
何をっているんだか…。
「そりゃ同じ問題じゃないよ」
「そうじゃなくて、プリントがなんか違うんだよ。」
「は?」
プリントを見てみました。見たところ全く同じ形式のものです。
一体、何が違うのだろう。違うのは数値だけです。子供たちに、気にせず続けるように促しながらも、この子のいう言葉が気になりました。
ミクロがわかる
目を凝らしてみると、確かになんか違う。何が違うんだ???
「むむ… ん?? まさか…」
自宅のパソコンを立ち上げて、問題となっているプリントファイルをみてみました。
「やっぱり…」
その子が違うと言っていた事は確かにそうでした。前のプリントと後のプリントは、書き込み欄の点線の幅が違ったのです。問題はその違いです。
線の太さが 0.05mm 違う。皆さん、この違いわかりますか?
大発見!0.05㎜の理解度の影響力!
実は線0.05mmの違いというのは、私達大人でもわかるものです。並べてくらべればの話ですが、本当です。
ぼくはこの出来事がきっかけで、つくるプリントに線幅・線種に気を配るようになりました。
線幅を1㎜変えただけで、子どもたちが取り組みやすくなったプリントもあります。また、問題の配置の幅を5㎜変えただけで、子供たちの集中力が切れなくなった、というものもあります。
小さな線種、線幅
子供たちはその小さな幅や長さを見て、解釈をします。そこには子供にとって、
心地よい線幅があり、心地よい線種があるのです。0.05㎜の幅に拘らない限り、
これらの発見には気づけない。一体、どんな影響があるのか実例を挙げて説明したいですね。