自分の答えを大切にしよう-息子に話した考える価値

中学2年になる息子と一緒に定期試験の勉強をしていたときのこと。息子は回答欄に続けて同じ答が並んだことをおかしいと思って、片方の答えを書き換えました。

それで不正解。ぼくはナオに尋ねました。

「なんで変えたんだい?」
「裏があると思ったから」
「裏ってなに?」
「答えが続くっておかしいし…こっちが違うかなぁと思って」

これはまずいと思い、ピシャリと言いました。

「勉強ってのは点取合戦じゃないんだ。自分が考えた答を素直に表せばいいんだよ」

しかし息子は納得いかない様子です。

「でも答えが続くってないよ」と口を尖らせて言いました。

「いいんだよ。それがしっかり考えた末の答なんだから。合ってても間違ってもいい。考えた上で正解も大事だけど、考えた上での間違いはもっと大事だ。学ぶ機会がそこに生まれたわけだからさ」

ぼくは勉強を止めて10分ほど話した。

君の父親(つまりぼく)は若いころ誤った勉強姿勢だった。それで馬鹿げた時間の使い方を繰り返したこと。心底、後悔していることなど。

そして正しい姿勢で学んでいけば、自ずと点数はついてくるとも。

ナオは納得したのか、その後の勉強への姿勢がガラリと変わりました。

ひとつひとつの問題をしっかり読んで、自分の答えを出しました。そしてその答えの理由をぼくに説明しだしました。正誤よりも正解のロジックに気を留めるようになりました。

そう、それ。

いつの時代でも、子どもの成長は嬉しいです。