ぼくがベランダで洗濯物を干していると、部屋にいる娘(小4)が「ねぇ、お父さん、がい数ってなに?」と尋ねてきました。「え!分からないの?」「うん!」。笑っています。やれやれです。久しぶりに娘と算数の勉強です。
10月のある日のわが家です。
「明日、算数テストなんだよ」
なーんにも分かってないのに呑気な娘です。このところぼくは息子にずっとかかりきりで、娘の学習状況がつかめていませんでした。
いきなり、概数ってなに?と尋ねるということは、これまで概数が何もわからず四捨五入やら、切り上げやらをやっていたのでしょう。
娘の特性を考慮して、日常的な例からはじめました。
「今の日本の人口を、ネットで調べてみて」
「はーい」
Macをのキーボードを叩く音がベランダまで届きました。
「1.384億人だよ」
「そうか。それって正しい数なのかな?」
「そうだと思うよ」
「でもさ、今だって人は産まれたり。亡くなったりしているよね。本当に、その数なのかな」
「これは、大体の数だよ」
あぁそれは分かるんだ、と思ったぼくは手を止めて、リビングにいる娘を見ました。
「その大体の数が『がい数』だよ」
一瞬、目が点になった娘。そして次の瞬間に
「あぁぁ!大体の数が概数なのか!」
本人は全てが一致した様子でした。本人も分かると嬉しいようです。
それから大体の数をどうやって表すのか?そのやり方が、四捨五入だったり、切り上げだったり、切り捨てであること。
近い数を知りたいときには、数直線を書くとイメージしややすいこと。買い物の予算では商品の価格を切り上げてお金を準備すること。
とにかく生活シーンから数の話をしました。
教科書を読んでもちんぷんかんぷんだった娘は、これでスッキリした様です。その翌日のテストでは90点をとってきました。
日常と結びつける算数の大切さ
子どもたちの中には教科書の説明を読めば分かるタイプ(読解型)もいますが、娘は日常生活から学ぶ体験型です。だから教科書を読んでもしっくりこないことがしばし生じます。
今後は娘とも学校の話を聞きながら、算数のあれこれを話したいと思います。