親が子を教えるのなら、親と子が学んでいく方が面白いです。そこでぜひ「学び直し」をお勧めします。お子さんにもいい影響を与えるからです。
ほぼ毎日、高校受験生の息子を教えています。
数学だけでなく、英語・理科・社会・国語すべてです。授業を終えて帰宅して、そこから0時まで頭を突き合わせています。
まぁなかなか疲れるわけですが、それでも楽しいし面白いですね。
何が面白いか?
それは昔と内容が微妙に変わっていることです。
数年前の指導要領改定により、教科書の内容がしっかりしてきた感じです。だから読んでみると「なるほど!」と納得できます。
例えば、鎌倉幕府がひらかれた年といえば「いい国つくろう鎌倉幕府」の1192年でしたよね。でもそれは今、違います。
1185なんです。それについてこちらで説明しています。
社会編集部副編集長の和田直久さんは「実質的に幕府が成立したのが85年。92年は征夷大将軍という『名』を得て名実ともに幕府が完成した年と考えられます」と話す。
朝日新聞 教科SHOW「中学校の歴史 1192は違うの?鎌倉幕府成立」より
ぼくはこれを知って「なるほど!」とスッキリ納得できました。
その他にも「踏絵」が「絵踏」になっていたり、江戸時代の「鎖国」という言葉が消えていたりします。
そこでぼくが親御さんにお薦めしたいのが「教科書のススメ」です。大人になってもからの“学び直し”です。
そしてお子さんに教える機会が多い親御さんもいるでしょう。その時に「親が教える」というより「親子で一緒に学ぶ」という姿勢がいいと思います。子供も学ぶし、親も学ぶという感じです。
ぼく自身もそうしています。
息子から質問があると、ぼくは「昔、学んだ時はこうだったけど…」という前提をひきます。そして「でも違うかもしれないから、教科書で調べてみよう」という流れになります。
この微妙に信用ならないポジションを守り続けています。でもそれがいいんです。
一緒に調べながら「あ、やっぱりそうだったね」となるし、または「えぇ!変わってる」ともなる。
そこで関心しながら、それについてあれこれ親子で話してみる。気になったことは動画で調べてみたりします。
親の世代の勉強といえば「受験勉強・定期試験への勉強」でした。だからゆっくりと味わうことはありませんでした。
今の時代にも「受験・試験」はあるのですが、その内容は暗記系というより自分で考えて回答ものが多いです。
また人工知能の出現により、むしろ人が学ぶことの意味を問われています。だからこそ親子で学ぶことの価値を再認識する絶好の機会だと思います。
最近読んでいる本が「中学生の理科の教科書」でもいいですよ。
20年前とは比べ物にならないくらい、今の教科書は面白いですから!