このサイトの解説・説明で頻繁に出てくる「タイル図」ついて簡単に説明します。
タイル図って何?
タイル図とは、数学者・遠山啓(トオヤマ・ヒラク)氏が提唱した「水道方式」の中で用いている図のことです。量の存在が視覚的に分かるように、ものの数や量をタイルに置きかえて考えます。
中学受験の解説で使われる面積図も、タイル図の使い方の1つです。ここでは、その面積図にちかいタイル図の使い方を、<1あたりの量>の話で簡単に説明します。
量を絵で表す
女の子があめ玉を5こ持っています。
これを絵で表してみると、上図のようになります。ただ、このような絵をかくのは大変です。
絵からタイルへ
そこで、あめ玉の絵を消してみます。
すると白い正方形になりました。これがタイルです。あめ玉をただの四角にすることで、ぐっと書く手間が省かれます。ビー玉、エンピツ、紙の数。また水の量など。いろんなものをタイルにおきかえることができます。
子どもの数を「線」で表す
さらに、タイル図を簡単に表現します。女の子を絵で表現するのは大変です。そこでこの女の子を1本の線分で表します。
これならすぐ、1人分のタイルが5こ、を図で表すことができます。
タイルを長方形で表す
さらにタイルを簡単にできないでしょうか?
タイル5こを表すために、いちいち横線をかくのは大変です。
そこで横線を省き、たくさんのタイルを1つの長方形で表現します。
そして長方形に含まれているタイルの数を、左側に記します。このようにすると、大きな数になってもすっきり表現できます。
複数のタイル図を表す
上の左図のように、3人の子どもが4こずつタイルを持っていた場合もタイル図で表現できます。
タイルを4こずつもった子どもの数が3人。
それぞれの数をまとめて、左と下に書き記します。
複数のタイル図の合計を表す
このタイル図では3人のもつあめ玉(タイル)の合計も、表すことができます。
1人が4こずつ3人が持っていますので、タイルの合計は4×3=12ここの合計の数を長方形の中に書き込みます。
まとめ
ざっとした説明ですが、これでタイル図の意味が分かって頂けたでしょうか?これらの図は数の大きさを視覚的に表現できるため、問題などを整理するときにとても効果的です。
このサイトでは、このタイル図を用いて解説を多く行う予定です。タイル図って何だっけ?という場合は、このテキストを振り返ってみてください。