このページでは、小学6年生の算数各単元におけるみかん先生の教え方(サポートの仕方)をQ &A形式で紹介してます。
※タイトル・指導時間数・ページ・学習指導要領の指導項目については、東京書籍の「年間指導計画 略案(6年)」を参照してます。
1.対称な図形
「つり合いのとれた図形を調べよう」
想定される学校の授業時数:約1時間/8~23ページ/B(1)
【学習する知識】線対称・対称の軸・点対称・対応する点・対応する角・対応する辺・対称の中心
Q.点対称な図形の判別がつきません
切った図形をひっくり返して見比べます
点対称の図形とは180度回転させたとき、ぴったり重なる図形をいいます。しかしお子さんによっては、点対称を調べるために紙をひっくり返しても前の形を忘れて判別できないことがあります。このような場合、切り抜かれた同じ形を2枚用意して、回転の前後を見比べるようにします。
Q.点対称な図形がかけない
頂点や線を色分けしてかきます
点対称な図形の作図では線が多くなるため、かいている途中で分からなくなることがあります。このような場合、視覚情報を整理するためにそれぞれの頂点や線を色分けし取り組めるようにします。
2.文字と式
「数量やその関係を式に表そう」
想定される学校の授業時数:約5時間/24~32,258ページ/A(2)
【学習する知識】値
Q.文字を使って式を表すことができません
まず具体的な数字におきかえてみます
おそらく文字になっていると状況がつかみにくいと思われます。そこではじめに簡単な数におきかえて式をたてます。その後に変えた数字の部分を文字の式に変えます。
たとえば「Xkgのオレンジを0.6kgの箱に入れます。全体の重さはYkgです」であれば「2kgのオレンジを0.6kgの箱に入れます。全体の重さは2.6kgです」という感じです。
2kg+0.6kg=2.6kg 数の式
◯kg+0.6kg=◻︎kg 形の式
X+0.6=Y 文字の式
3.分数のかけ算
「分数のかけ算を考えよう」
想定される学校の授業時数:約13時間/34~52ページ/A(1)(2)内取(1)(2)
【学習する知識】逆数
Q.分数のかけ算はパターンが多くて混乱します
まず仮分数×仮分数を練習します
分数のかけ算は、整数、小数などたくさんの組み合わせがあります。
しかしこれらは計算過程で“仮分数×仮分数”の流れをとおります。ですからまず仮分数×仮分数をしっかり身につけます。その後に、それまでの手順に+αする形で、他のパターン扱います。こうするとやり方の混乱を防げます。
4.分数のわり算
「分数のわり算を考えよう」
想定される学校の授業時数:約7時間/54~69ページ/A(1)(2)内取(1)(2)
【学習する知識】
Q.わり算の計算でわる数の「逆数のかけ算」を間違えます
仮分数÷仮分数の手順を身につけます
分数のかけ算と同様「仮分数÷仮分数」をまずしっかりやります。÷記号を×に変えて、わる数(÷の後ろの数)を逆数にする一連の動作においてミスが生じやすいです。そこでこの箇所を色でマークして、意識的に取り組みます。
5.比
「割合の表し方を調べよう」
想定される学校の授業時数:約8時間/76~88,261ページ/A(2)C(2)
【学習する知識】比・比の値・比は等しい・比を簡単にする・:
Q.比の意味が分かりません
イメージと併わせて整理します
比は「量の大きさの割合」を表したものです。しかしお子さんによっては、言葉の説明だけではしっくりこないこともあります。このような場合、比を量のイメージとあわせてとらえてもらいます。
Q.比を使って求める文章題で、線分図ではうまく状況がつかめません
情景図でとらえてみます
線分図は量の関係を線の位置で表したものですが、お子さんによっては量が抽象化されてイメージがわかないこともあります。そのような場合、ノートを広くとって、情景図と比の関係を上下にきれいに整理します。このようにすると比例式もスムーズにたてられます。
6.拡大図と縮図
「形が同じで大きさがちがう図形を調べよう」
想定される学校の授業時数:約8時間/92~103,262ページ/B(1)
【学習する知識】拡大図・縮尺・縮図
Q.縮尺(1/200など)がでると手が止まります
縮尺は比そのものと教えます
縮尺を苦手と感じる子は、言葉のイメージが先行して難しいと思い込むケースがほとんどです。しかし縮尺は「地図の大きさと実際の大きさを比で表したもの」です。そこで図をつかって比として整理しなおします。例えば1:200なら地図の大きさ1に対して、実際の大きさは200にあたります。
7.円の面積
「円の面積の求め方を考えよう」
想定される学校の授業時数:約6時間/104~118,263ページ/B(3)内取(3)
【学習する知識】(なし)
Q.「円の面積の公式」が「円周の公式」とゴッチャになります
面積の公式の特徴を教えます
小学校で学ぶ面積の公式は、長方形でも台形も長さを2回かけます。これは円でも同じで、半径を2回かけています。公式で迷った時はそれを思い出すように促します。
8.角柱と円柱の体積
「角柱と円柱の体積の求め方を考えよう」
想定される学校の授業時数:約5時間/120~127,263ページ/B(4)
【学習する知識】底面積
Q.容積がわかりません
容器のなかに色をぬって実感します
容積はその容器にはいる体積(ものの大きさ)を表します。しかしその中の空間は存在が見えないので、実感しにくかったりします。そのような場合、容積の部分に色を塗って水をいっぱい入れた様子を表します。その水の体積が容積だとわかります
9.およその面積と体積
「およその面積と体積を求めよう」
想定される学校の授業時数:約5時間/128~132ページ/B(4)
【学習する知識】
Q.概形でうまく捉えることができません
難しく考えない様に促します
どのような数になるかは形の捉え方次第です。自分なりの考えで面積体積を捉えられたら、それでいいと話します。どんな形で捉えても、そんなに異なることではないことを掴めたらいいです。
10.比例と反比例
「比例の関係をくわしく調べよう」
想定される学校の授業時数:約15時間/136~162ページ/A(2)C(2)
【学習する知識】反比例
Q.比例の(反比例)のグラフがかけません
色でフォローしながらグラフをかきます
お子さんの中には、2つの数がどこに該当するのか分からなかったり、(グラフと表の数の位置関係が逆なので)数が混乱することがあります。そのような場合、2つの数を色で整理して、スモールステップでひとつひとつ手順をおって取り組むようにします。手を動かすなかで納得できると思います。
【参考】手順は以下のとおりです
- 表や文字式をつかい2つの数を求める。
- それぞれの2つの数を座標として点をうつ。
- 点の並びを線でつなぐ。
11.並べ方と組み合わせ方
「順序よく整理して調べよう」
想定される学校の授業時数:約6時間/136~162ページ/A(2)C(1)
【学習する知識】(なし)
Q.樹形図の意味がよく分かりません
カードの並びから樹形図の意味をつかみます
樹形図は抽象的なので、その意味が分からない子もいます。そのような場合、まずはカードの並びをひとつひとつ挙げていく方法を扱います。そのあとに、カードの共通部分を線でなぞっていきます。そうすると樹形図の意味を徐々につかむことができます。
12.データの調べ方
「データの特ちょうを調べて判断しよう」
想定される学校の授業時数:約13時間/176~195ページ/D(1)
【学習する知識】階級・階級の幅・最頻値・代表値・中央値、柱状グラフ・度数・度数分布表・ドットプロット・ヒストグラム・平均値・メジアン・モード
Q.中央値をよく間違います
中央値の求め方を確認します
中央値はデータ数が奇数か、偶数かによって求め方が異なります。このことを知らないケースがとても多いので、必ず確認します。奇数個の場合、最も大きいデータと最も小さいデータを順々に消去します。最後に残ったデータが中央値です。偶数個の場合は、最後に残った2つのデータの平均値が中央値になります。
13.算数の学習をしあげよう
Q.問題がおおすぎてできません
少しずつゆっくり。計算は必要最低限で。
算数の学習をしあげようは、すごい分量なので気が滅入ってしまうお子さんもいます。ただこの最後の単元は、問題の構成がとてもいいです。ゆっくりで構わないので、ぜひ、解いてください。苦手な単元が見つかったらさかのぼってみるといいです。