夏の自由研究はゴム鉄砲ーぼくが気を配った「興味・問題・工夫」について

ヨメとぼくで協力してなんとか終わった息子の夏の自由研究。ネット時代だからこそ、研究のポイントをしっかり押さえて(押さえたつもり)でしたが…まぁどうなんだろう?低学年は「興味→問題→工夫」の流れで十分。そのレポートです。

『自由研究 、何にしよう?』

そう考えた時点で、すでに不自由だよなぁ。
と身も蓋もないことをぼくが考えていました。夏休みも残すところ1週間になるのに、帰省先から帰ってきていない息子ナオ。

そんな心配性のぼくをよそに、息子は自由研究の課題を考えて、東京へ帰ってきました。それは「ゴム鉄砲」。昔、割り箸をゴムで結んで、ゴムを弾にして飛ばすあれです。ヨメさんの実家で祖父とゴム鉄砲を作ったのが楽しくて、これを発展した「自動装填式ゴム鉄砲」を作るんだとか。

まぁ課題が決まったなら、話は早い。夏休み、残り1週間で息子の自由研究をする。ぼくがはじめの「制作サポート・記録サポート」を担当し、ヨメが最後の「記録のまとめサポート」となりました。

ネットは使っていいが、設計図は描こう

設計図はかこう

世の中はネットで何もかもが分かる時代です。自動装填式ゴム鉄砲だって、作り方はネットで分かる。動画で解説している人もいます。自由研究だからすべて自分で考えよう、と思うのが普通。だって答を見ては研究にならないですよ。

しかしぼくは、作り方を見る(参考にする)ことについて賛成しました。いろいろと、見ていい。ただしそれを見た息子に、A4紙に原寸図を描くように促しました。つまり設計図を自分の手で描くのです。

小学2年生に難しいかと思ったら、案外、アウトラインを教えると飲み込み出して。終いにはデザインまで考え出しました。ゴム鉄砲のデザインこうなると子どもはすごい。色の凡例を作るのアイデアが出てきました。

ぼくは「問題」を求めた

設計図への問題点を記入

設計図ができたら、あとはそれにしたがって作るのみ。原寸図に割り箸をあてて、カッターで切る。輪ゴムで結ぶ。すぐにできるだろう、と思っていたのは、息子だけでした。

ぼくは、壁にあたることを望んでいて、いや、そうなってもらわなきゃ困るなぁと思っていました。そして一応、完成したゴム鉄砲はどうだったか?

飛ばない。自動装填されない。本人には悪いけれど、ぼくは心の中でガッツポーズw

「なんでだよ…」

と頭をクネクネしながらゴム鉄砲を見る息子に

「じゃ、どこが問題なのか、図面に青で描いてみようや」

とぼくが提案。嫌がるかなと思ったら、案外、普通に従う。全くうまくいかないゴム鉄砲にゴムを充填しながら、息子は図面に<うまくいかない部分>をメモしだしました。

そして「工夫」へ繋げる

設計図へ工夫を記入

問題がメモできたら、今度はそれぞれの問題をどのように工夫したか?を記録する。まぁ普通は、工夫する箇所を図面で描いて、現物を変える流れだけど、このときは逆。自分で現物を動かしてみて、これで「飛びそうだ…」と思ったらそれを図面へ落とし込む。

工夫の事後報告ってわけです。でも小学2年生なんだから。紙の上で考えるより、ものを動かした方がいい。ここでは、子どもの視点を大事にしました。

「興味・問題・工夫」でいいと思う。

賞を狙う自由研究なんて望んじゃいない。だからといって課題を埋め合わせるための自由研究はご免ですよ。時間と手間がもったいない。要は子どもが学べればいい。それだけですよ。そうなると、やるべきことは限られてきます。

・本人が「興味」あること。
・その中で問題が発生すること。
・そして本人が工夫できること。

これを丁寧に記録して、まとめてしまう。それで立派な自由研究になりますよ。何か自由研究っぽいものを探すより、雛形があるキットを選ぶより、こっちの方がずっと楽しめて学べます。