余計な「まとめ」が足をひっぱるー中学受験の理科「月」を教えて

なんでこんなまとめを加えたんだろう?と首を傾げてしまいました。久しぶりに教えた中学受験の理科「月」。問題解説であれやこれやとまとめてくれても、理科が不得意な子(暗記で混乱する子)は寧ろ混乱するんですよね。どうすればいいの?って話です。

中学受験では他教科も教えてます

ウェブでは募集をしていませんが、ぼく、みかん先生は算数算数以外の他教科も(隠れて)教えています。算数で依頼を受けて、他教科で『先生、これが分からない…』と質問されて答えたら…答えたら…教える流れです。もともと5教科の家庭教師なのでその点は問題はないのですが…ま、その話はいいでしょう。

その教える中で、まぁアレコレと思うことがあります。そのひとつが、その教科が不得意な子にとって余計な「まとめ」は害になる、ということ。

つい先日、教えている6年生の子が『この問題、分からない…』といって持ってきたのは「月」の単元でした。こんな問題です。

その解説をみて『こりゃねぇ分からないよなぁ』とぼくは頭をボリボリかく。

日の出・日入りをまとめる表

こんな表でまとめられていたんです。

月の状態
月の出 月の南中 月の入
新月 6時 12時 18時
上弦の月 12時 18時 0時
満月 18時 0時 6時
下弦の月 0時 6時 12時

これは「月の出や南中や月の入り」と「満月や新月などの月の状態」はどの時間帯に対応しているのか…それを表にまとめたものです。解説は、この表を元に行なわれていました。ぼくは教え子に尋ねました。

「この表の意味、わかる?」

首を傾げます。
うん。一瞬、何の表か分かりません。複雑です。

「うーん憶えなくていいよ」

と話しました。ぼくもこの表の内容を覚えていません。このような「まとめ」を覚えなくても月の満ち欠け・時間・方角の問題は解けます。

これらはイメージで分かる

月の満ち欠け・見える時刻・見える方角はもっと簡単な方法で分かります。この例でいえば、月と地球と日光の外観が分かる図。

これは、学習の導入で説明される太陽・地球・月の位置関係がわかる図です。この図の理解を掘り下げれば、月の問題は解けます。実際に、この子に教えましたがすぐに理解してくれました。(図の赤い部分が判断の根拠)

不得意だからこそ考えよう

子どもたちは、不得意な教科に対して書かれていることを素直に学ぼうとします。でもその学習姿勢が、不得意になっているのかもしれません。よく分からない図を(意味も分からずに)憶えようとするからです。

ぼくは、不得意な子こそ「これってどういうこと?」って考える機会が不足していると思います。そういう問いかけが、本質の理解に近づき、覚える量を減らします。そして理解したことは忘れません。

中学受験の本質…いや全ての学問の本質は「考える」です。だからお子さんが憶えようとしていたら、

「これってどういうこと」

と問いかけてみて下さい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です